■■ クメール伝統織物研究所 ■■
 アンコールワットで知られるシェムリアップ。
ここに、京友禅の職人である日本人、森本喜久男さんが設立された 「クメール伝統織物研究所」があります。
内戦で伝統的な文化や産業が一時途絶えたカンボジアで、 今またこれらを再興しようと活動されています。
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9月にシェムリアップを訪れた際、研究所を見学させていただきました。
 | 2階がショップ、一階が作業場で、 高校生くらいの女の子からかなり 年輩の方まで大勢の女性がはたら いています。 |  |  |
染色の前に糸をバナナの幹の外皮でくくり、染まらないようにします。
これを何度もくりかえすことで、多色染めの織物となります。
昔のカンボジアの織物の多くは残念ながらカンボジアにはなく、 外国の博物館や個人のコレクションとなっているそうです。
そのため、写真の作品ではサンプルの小さな写真だけをたよりに、 「手」と経験でこの括りの作業がくり返されます。

織っていく作業でも図面などはありません、母から娘に口伝えで教えられ、 手に記憶されていくそうです。
研究所では所長の森本さんにお会いすることはできなかったのですが、 スタッフの方にいろいろお聞きすることができました。
「ここで働く女性達は優れた職人たちですが同時に妻であり、母でもあります。 例えば夫や子供たちが毎日元気で学校や仕事へいったりできるようにと 願いながらごはんをつくるように、毎日布を織っています。
ここには彼女達の日々の営みの中での喜びや願いがつまっています」
説明の途中にいわれたこの言葉が印象に残っています。
織物の復興にとどまらず、原料を育てる土地を開墾し、原料を育て、人を育てる。
カンボジアの伝統、文化の復興を手助けすることで、 カンボジアの人々が自国への誇りをとりもどし、現金収入の道を得る。
「ものを作る」ことに触れることができる場所です。
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